事例紹介 – 製造中止になった特殊鋼のサプライチェーン切替

Switching Supply Chain is like switching trains. It requires smooth transition to avoid delay or confusion.

電車の乗り換えのようにサプライチェーンを遅延や間違えなくスムーズに切替

サプライチェーンの切替は、列車の切り替えと似ています。遅延や混乱を避けるために、スムーズな移行が必要です。こちらの事例紹介では、エンサーブがサプライチェーンの切り替えによって、お客様のサプライチェーンの切り替えは、列車の切り替えと同じです。遅延や混乱を避けるために、スムーズな移行が必要です。このケーススタディでは、エンサーブがサプライチェーンの切り替えによって、お客様の事業継続にどのように貢献したかをご紹介します。

とある国内卸様から、「ある機械メーカー様が希少な特殊鋼ビレットを加工しているのだが、鋼種の廃止に伴い、代替サプライチェーンを手配できないか」と相談がありました。

近年、日本の鉄鋼メーカーは、より多くの生産量、より多くの利益、より多くの先端的な用途のために、製品ポートフォリオを見直すことがあります。この機械メーカー様は、特殊な鋼種を長年使用していましたが、その鋼種の調達ができなくなるリスクに直面しました。しかも、この機械メーカー様は、鉄鋼製品の原料であるビレット材(ご参考)を使用しています。課題は2つありました。

  1. 鋼種が特殊で見つけるのが難しい
  2. 相対的に少量のビレット材であり、鉄鋼メーカーのMOQ(最低発注数量)を満たさない

課題解決

課題の解決にあたり、3つのキーポイントがございました。

  1. 特殊鋼を製造している世界中の鉄鋼メーカーを調査
  2. 該当鋼種をビレット材から製造・加工している鉄鋼メーカーを絞込み
  3. 更にビレット材を要求寸法に合わせるため切断する鉄工所を開拓

鋼種は特殊で、量も電炉工場に適しているため、弊社は電炉メーカーの製品をひとつひとつチェックしていきました。ほとんどの電炉メーカーは、カタログにはその鋼種が記載されているが、実際には生産していない、あるいは生産していても、必要なビレット形状で生産していませんでした。粘り強く探す中、ようやく必要な鋼種をビレット材で生産している電炉メーカーを1社見つけることができました。しかし、そのメーカーでは、長さが顧客の要求よりも長いビレットを製造していました。また鉄鋼メーカー故、切断機も所有していませんでした。

そこで弊社はビレット用の大型切断機を所有している近隣企業をさらに探しました。近隣の卸様は切断機を所有していましたが、丸棒用(ビレット材よりはるかに小さい直径)のものであり、ビレットは切断できませんでした。また、ここまでくると地場の企業ばかりのため言葉の問題(英語が通じない)もありました。最終的に、弊社は地場の鉄工所からビレットを切断するパートナーを見つけることができ、鉄鋼メーカーと切断工程の手配に協力してもらう事で合意しました。

期待される成果・エンサーブの役割

サンプル材は間も無く評価される予定です。評価結果が良好であれば、機械メーカー様は同一製品の供給継続ができる事になります。本事例から、エンサーブは個々のお問合せに合わせて独自のサプライチェーンを工程別に構築できる点を示せたかと思います。エンサーブは、お客様の事業継続のために、代替サプライチェーンを作りこむ事に貢献しています。私たちの役割は、旅行者(お客様)が遅延や乗り間違えなく電車をスムーズに乗り換え、目的地に時間通りに到着するためのガイドのようなものだと考えています。